contact_support記譜法ってなに?
記譜法は、ひとことで言えば「楽譜のルール」です。音の高さや長さを示すために五線を使うのは、いまでは当たり前に感じますが、そうでなかった時代もありました。
普段目にする楽譜は、数ある記譜法のうちのひとつ「五線記譜法」で書かれているんです。
そんな五線譜ですが、どこの位置がドで、白い玉だとどれくらい伸ばす、というような決まりはどれくらい覚えていますか? 次の中で、「ド」はどれでしょう?
たしか最初のヤツだよな・・!?
残念・・!
正解は、、、
全部なんです。
各音符の左側に、記号を置いてみました。3種類の形の違う記号があり、置かれている線も微妙に違います。でも、これら7つの音符はすべて、同じ高さの「ド」の音を示しています。つまり音符の前に置かれる記号や線によって、ドの位置は変わってしまうんです。
こういう記号が無いと、楽譜は正しく読めないってことなのね
音部記号
五線のどの線を何の音として読むか、それを示す記号を「音部記号(おんぶきごう)」といいます。音部記号には主に次の3種類があります。
ト音記号 うずまきの中心を通る線を「ト音 (G)」とする記号
ハ音記号 線対称の記号の中心を通る線を「ハ音 (C)」とする記号
ヘ音記号 コロン(:)の中心を通る線を「ヘ音 (F)」とする記号
2つ目の記号はピアノの楽譜には出てこないから、知らなかったにゃ~
「ト音」「ハ音」「へ音」というのは、それぞれ「ソ」「ド」「ファ」を日本語で呼ぶときの名前です。さらに、音部記号の位置によって次のような名前がついています。
ハ音記号を目にする機会は少ないかもしれませんが、加線が多くなり過ぎることを避けたり、移調譜を読みやすくするなど、様々なメリットがあります。記譜法って結構奥が深いと思いませんか?
ピアノ譜の左手側は、記号を変えればそのままバリトンサックスで吹けたりして便利ですも
楽典との違い
さて、ここまでに書いた内容について「楽典」とはどう違うの?と疑問に思う方がいらっしゃるかもしれません。するどいですね!そのポイントは、楽譜の読み書きと直接の関係があるかどうかです。楽典には「記譜法」に加えて、「和声法」や「音響学」の基礎的な部分(和音と機能、倍音と音律など)についても記載されています。記譜法を中心に、音楽の基礎知識を幅広く集めたものが楽典というわけです。
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記譜法のレッスン 記譜法はすべてのエクリチュールの基礎になりますが、楽譜の読み書きに慣れている方なら、簡単におさらいをするだけで大丈夫です。ただ一点、音程の数え方(完全◯度など)はしっかり押さえておかないと、和声法や対位法が理解できません。もしあやしいようなら、先に進む前に確認しておきましょう。あまり楽譜に慣れていない方も、記譜法のボリュームはそれほど多くないので気負いせずに取り組めますよ!
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